戸建ての断熱材【12種類】を徹底解説!|熱伝導率一覧表のオマケ付き!

暖かい住宅の室内

一戸建て住宅において、断熱材は非常に重要な役割を果たしており、良い断熱材を選ぶことで、家の中の温度を一定に保ち、快適な生活を送ることができます。

また、断熱材を適切に設置することで、エネルギー効率を改善し、光熱費を削減につながります。

本記事では、戸建てに使用される断熱材12種類について詳しく説明していきます。

目次

断熱材の役割

断熱材

断熱材は、熱伝導率が低く、熱を伝えにくい材料のことを指します。

一般的に、断熱材は建物の屋根、壁、床などの内側に設置され、外部からの熱の侵入や内部からの熱の逃げを防ぎます。

また、断熱材は建物の空調システムの効率を向上させ、エネルギー効率を改善し、光熱費を削減する役割も持っています。

  1. 断熱効果
    断熱材は、外気や地面からの熱を家の中に入れないようにすることで、冬場の暖房効果を高めたり、夏場の冷房効果を高めたりする役割があります。断熱材を施工することで、家全体の断熱性能が向上し、家の中で快適な温度環境を維持することができます。
  2. 騒音・振動の軽減
    断熱材は、空気を含んだ材料でできているため、外部からの騒音や振動を軽減する役割もあります。例えば、道路や鉄道の近くに住んでいる場合、断熱材によって車や電車の音が響きにくくなるため、住環境の改善につながります。
  3. 省エネ効果
    断熱材を施工することで、暖房や冷房の効率が上がるため、電気代やガス代などの光熱費を抑えることができます。また、省エネ効果によって、二酸化炭素排出量を削減することができ、環境にも配慮できます。
  4. 防火性能
    断熱材には、防火性能の高いものもあります。万が一、火災が発生した場合でも、断熱材が燃え広がるのを防いだり、火災の拡大を抑えたりすることができます。

以上のように、戸建ての断熱材は、暮らしに欠かせない重要な役割を果たしています。

断熱材の種類(4系統12種類)

4系統断熱材名(12種類)おもな素材
無機繊維系グラスウール鉱物(ガラス)を細い繊維状に加工した物。
ロックウール玄武岩・スラグなどの鉱物を主原料とし繊維状に加工した物。
木質繊維系セルロースファイバー新聞紙や段ボール、おがくずなどの天然木質系原料を綿状にした物。 
インシュレーションボード細かく粉砕した木材を、一定の厚みで固めてボード状にした物。
天然素材系羊毛(ウールブレス)原料となる羊毛に、体に優しい防虫処理を施した物。
炭化コルクワインの栓などの製造で出たコルクの端材を利用し、炭化させた物。
発泡プラスチック系ポリエチレンフォーム原材料であるポリエチレンフォームに発泡剤を加えて発泡体にした物。(水泳のビート板を想像して頂けると分かりやすいかと)
吹付硬質ウレタンフォームポリイソシアネートとポリオールという成分を、発泡剤や触媒などと一緒に混ぜてできた物。
ビーズ法ポリスチレンフォーム一言で言うと「発泡スチロール」原材料となるポリスチレン樹脂をビーズ状にし、そのビーズをさらに数十倍に膨らませて大きくした物。
押出法ポリスチレンフォーム押出機の中でポリスチレンと発泡材を混ぜ、押出機の外に押し出されたタイミングで発泡し、これを一定の寸法にカットした物。
硬質ウレタンフォームポリイソシアネートとポリオールという成分を、発泡剤や触媒などと一緒に混ぜてできた物。
フェノールフォームフェノール樹脂に種々の変性を行い、発泡硬化させて得られた物。(簡単に言うと熱に強くて燃えにくい樹脂)

断熱材の特徴(12種類)

グラスウールの特徴(無機繊維系

グラスウール
(参考)旭ファイバーグラス 住宅断熱総合カタログより
  1. 優れた断熱性能:グラスウールは、ガラス繊維を原料とした断熱材で、空気を含んでいるため、高い断熱性能を持ちます。そのため、冷暖房効果の向上や省エネ効果をもたらします。
  2. 防音性能に優れている:グラスウールは、音を吸収する性質があり、防音性能に優れています。建物内部の騒音を軽減する効果があります。
  3. 防火性能に優れている:グラスウールは、不燃性が高く、防火性能に優れています。火災時には、燃え広がりを抑えることができます。
  4. 耐久性が高い:グラスウールは、ガラス繊維から作られているため、耐久性が高く、腐食や劣化に強いです。長期間使用することができます。
  5. 環境にやさしい:グラスウールは、再生可能な素材から作られています。また、燃えにくく、廃棄物としても環境に負荷をかけにくいため、環境にやさしい建材として注目されています。
  6. 施工が容易である:グラスウールは、比較的柔軟性があり、施工が容易です。また、カットしやすく、形状を自由に変えることができるため、さまざまな場所に使用することができます。

ロックウールの特徴(無機繊維系

ロックウール
(参考)JFEロックファイバー株式会社 HPより
  1. 優れた断熱性能:ロックウールは、岩石を高温で溶かし、繊維状にした断熱材です。そのため、高い断熱性能を持ち、冷暖房効果の向上や省エネ効果をもたらします。
  2. 防音性能に優れている:ロックウールは、音を吸収する性質があり、防音性能に優れています。建物内部の騒音を軽減する効果があります。
  3. 防火性能に優れている:ロックウールは、不燃性が高く、防火性能に優れています。火災時には、燃え広がりを抑えることができます。
  4. 耐久性が高い:ロックウールは、岩石から作られているため、耐久性が高いです。腐食や劣化に強く、長期間使用することができます。
  5. 環境にやさしい:ロックウールは、再生可能な天然素材から作られています。また、燃えにくく、廃棄物としても環境に負荷をかけにくいため、環境にやさしい建材として注目されています。
  6. 施工が容易である:ロックウールは、比較的柔軟性があり、施工が容易です。また、カットしやすく、形状を自由に変えることができるため、さまざまな場所に使用することができます。

セルロースファイバーの特徴(木質繊維系

セルロースファイバー
(参考)積算資料ポケット版WEB HPより(セルロースファイバー デコスドライ工法の写真)
  1. 環境にやさしい:セルロースファイバーは再生紙パルプや木材パルプなどを原料としているため、天然素材であり、環境に配慮された素材です。
  2. 断熱性に優れている:セルロースファイバーは、繊維の間に空気を含むため、優れた断熱性を持ちます。建築材料として使用される際には、高い断熱性能を発揮し、省エネ効果をもたらします。
  3. 防音性に優れている:セルロースファイバーは、音を吸収する性質があり、防音性能に優れています。建築材料として使用される際には、建物内の騒音を軽減することができます。
  4. 耐火性に優れている:セルロースファイバーは、加工時に防炎剤を添加することで、耐火性能を向上させることができます。そのため、建築材料として使用される場合には、耐火性能に優れることが求められます。
  5. 加工が容易である:セルロースファイバーは、柔軟性があり、比較的加工が容易です。そのため、形状やサイズを自由に変えることができ、建築材料としての利用や、包装材、紙製品、化粧品などの産業製品に広く使用されています。
  6. 耐久性が高い:セルロースファイバーは、繊維の間に空気を含み、耐久性が高いため、長期間使用することができます。また、環境にやさしい素材であるため、廃棄物としても環境に負荷をかけることがありません。

インシュレーションボードの特徴(木質繊維系

インシュレーションボード
(参考)日本繊維板工業会HPより
  1. 軽量で取り扱いやすい:インシュレーションボードは、発泡ポリスチレンや岩綿などの軽量な素材で作られているため、取り扱いが容易で施工が簡単です。
  2. 断熱性が高い:インシュレーションボードは、断熱材を使用しているため、高い断熱性能を持ち、建物内部の温度を保ちます。
  3. 防音性がある:インシュレーションボードは、音の反射を減らす効果があり、建物内部の防音性を向上させます。
  4. 耐久性が高い:インシュレーションボードは、耐水性、耐腐食性、耐火性があり、長期間にわたって使用できます。
  5. 環境にやさしい:インシュレーションボードは、再生可能な素材を使用しており、環境に優しい製品です。
  6. 多様な用途に使える:インシュレーションボードは、外壁や内壁、屋根、床などの様々な場所に使用できます。また、建築物だけでなく、船舶や自動車、機械などの分野でも使用されます。

羊毛(ウールブレス)|(天然素材系

羊毛(ウールブレス)
  1. 優れた断熱性能:ウールブレスは、羊毛繊維を原料としているため、通常の断熱材よりも優れた断熱性能を持ちます。そのため、建物内の温度調整に効果的です。
  2. 高い吸湿性:ウールブレスは、繊維が湿気を吸収しやすいため、建物内の湿度を調整し、快適な空気環境を維持できます。また、湿度が高いときには湿気を放出するため、長期間の使用でも性能を維持できます。
  3. 防音性がある:ウールブレスは、繊維の細かさが均一であるため、優れた音響効果を発揮し、建物内の防音性を高めることができます。
  4. 安全性が高い:ウールブレスは、天然素材であるため、安全性が高いとされています。また、耐火性にも優れているため、火災時にも有害なガスを発生しません。
  5. 環境にやさしい:ウールブレスは、羊毛を原料としているため、再生可能な素材であり、環境にやさしい断熱材です。また、製造過程でも二酸化炭素を排出することがなく、環境負荷が少ない製品です。
  6. 施工性が良い:ウールブレスは、軽量で柔軟性があり、カットしやすいため、施工性が良く、加工が容易です。また、繊維が目に見えない微粒子を発生させないため、作業中の健康被害の心配が少ないとされています。

炭化コルクの特徴(天然素材系

コルク
  1. 高い断熱性能:炭化コルク断熱材は、コルクを高温で加熱し、炭化させたものであり、優れた断熱性能を持っています。そのため、建物内の温度調整に効果的です。
  2. 軽量で耐久性がある:炭化コルク断熱材は、軽量でありながら、耐久性があります。また、強度も高く、建物の耐久性を向上させることができます。
  3. 防音性がある:炭化コルク断熱材は、繊維が細かく均一であるため、優れた音響効果を発揮し、建物内の防音性を高めることができます。
  4. 火災に強い:炭化コルク断熱材は、高温にも耐える性質があり、火災時にも建物を保護することができます。また、燃焼時に有害なガスを発生することがなく、安全性が高いとされています。
  5. 環境にやさしい:炭化コルク断熱材は、再生可能な素材であるコルクを原料としているため、環境にやさしい断熱材です。また、製造過程でも二酸化炭素を排出することがなく、環境負荷が少ない製品です。
  6. 施工性が良い:炭化コルク断熱材は、軽量で柔軟性があり、カットしやすいため、施工性が良く、加工が容易です。また、繊維が目に見えない微粒子を発生させないため、作業中の健康被害の心配が少ないとされています。

ポリエチレンフォーム(発泡プラスチック系

(参考)木本ゴム工業 株式会社HPより
  1. 高い断熱性能:ポリエチレンフォームは、発砲したプラスチックの細かい気泡が均一に分布しているため、優れた断熱性能を持っています。そのため、建物内の温度調整に効果的です。
  2. 軽量で耐久性がある:ポリエチレンフォームは、軽量でありながら、強度があり、耐久性があります。そのため、建物の耐久性を向上させることができます。
  3. 施工性が良い:ポリエチレンフォームは、軽量で柔軟性があり、カットしやすいため、施工性が良く、加工が容易です。また、断熱材の厚みを変えることで、さまざまな断熱性能を実現できます。
  4. 防音性がある:ポリエチレンフォームは、細かい気泡が均一に分布しているため、優れた音響効果を発揮し、建物内の防音性を高めることができます。
  5. 火災に弱い:ポリエチレンフォームは、発砲プラスチックのため、火災時に燃焼して有害なガスを発生することがあります。そのため、防火規格を満たすことが求められます。
  6. 環境に配慮した製品も存在する:ポリエチレンフォームは、一部の製品においては環境に配慮した素材を使用した製品もあります。また、リサイクルも可能な製品も存在しています。

吹き付け硬質ウレタンフォーム(発泡プラスチック系

吹き付け硬質ウレタンフォーム
(参考)ウレタンフォーム工業会 HPより
  1. 優れた断熱性能:吹き付け硬質ウレタンフォームは、均一な気泡構造を持ち、非常に高い断熱性能を発揮します。建物の外部や内部にスプレーで塗布されるため、隙間なく一体化し、熱橋の発生を防ぐことができます。
  2. 高い気密性:スプレー方式で施工するため、建物の壁や天井に密着し、空気の流れを防ぎます。そのため、高い気密性を持ち、断熱性能を高めることができます。
  3. 耐久性が高い:硬質ウレタンフォームは、非常に耐久性が高く、優れた耐久性を持っています。そのため、建物の寿命を延ばすことができます。
  4. 施工性が良い:スプレー方式で施工するため、施工が非常に容易です。また、施工中に吹き付けた部分に追加することも可能です。
  5. 防音性がある:均一な気泡構造を持つため、優れた防音効果があります。建物内の音響環境を改善することができます。
  6. 防火性能が高い:難燃剤を添加することで、硬質ウレタンフォームの防火性能を高めることができます。そのため、建物の防火規格を満たすことができます。
  7. 軽量:吹き付け硬質ウレタンフォームは、非常に軽量であり、建物の構造体に負荷をかけることがありません。そのため、建物の設計に幅広く対応することができます。

ビーズ法ポリスチレンフォーム(発泡プラスチック系

(参考)発泡スチロール協会 HPより
  1. 軽量:ビーズ状のポリスチレンフォームは非常に軽量であり、建物の構造体に負荷をかけません。
  2. 断熱性能:空気を含む細かい気泡構造が特徴であり、高い断熱性能を発揮します。
  3. 耐久性が高い:優れた耐久性があり、長期間の使用に耐えることができます。
  4. 施工性が良い:施工が簡単で、工期を短縮できます。また、加工が容易なため、各部位に合わせたサイズにカットすることもできます。
  5. 防水性がある:ポリスチレンフォームは、防水性に優れており、屋根や外壁の断熱材としても使用されます。
  6. 防火性能が低い:ポリスチレンフォームは、燃えやすく、燃焼時に有毒ガスを発生するため、防火性能が低いとされています。しかし、難燃剤を添加することで防火性能を向上させることも可能です。
  7. 廃棄物の問題:廃棄物の処理が難しいとされており、環境負荷が問題となる場合があります。しかし、リサイクル技術の発展により、リサイクルが可能となっています。

押出法ポリスチレンフォーム(発泡プラスチック系

押出法ポリスチレンフォーム
(参考)株式会社カネカ HPより
  1. 構造と性質:押出法ポリスチレンフォームは、細かい気泡構造を持つポリスチレン樹脂を、特殊な押出機で押し出して作られます。そのため、樹脂の中に多数の小さな気泡が含まれており、この気泡構造が高い断熱性を実現します。また、ポリスチレン自体が軽量であり、押出法ポリスチレンフォームも非常に軽量です。
  2. 施工性:押出法ポリスチレンフォームは、カッターなどで簡単に切断できるため、施工が簡単で、必要なサイズにカットすることができます。また、糊などを使って接着することができるため、施工中に必要な形状に自由に加工できます。
  3. 耐久性:押出法ポリスチレンフォームは、軟らかいタイプから硬いタイプまで、各種の硬度があり、機械的な強度や耐久性も高いため、長期間使用することができます。また、湿気や水分にも強いため、高い防湿性能を発揮します。
  4. 防火性能:押出法ポリスチレンフォームは、難燃性タイプもあり、火災時の安全性を高めることができます。
  5. 環境負荷:押出法ポリスチレンフォームは、廃棄物のリサイクルが容易であり、再利用が可能です。また、生産時には化学物質を使用するため、製品自体には一定の環境負荷がありますが、使用期間の長さや断熱性能により、総合的には環境負荷が少ないとされています。

以上のように、押出法ポリスチレンフォームは、高い断熱性能や耐久性を持ち、施工性にも優れた断熱材です。しかし、ポリスチレンフォームは燃えやすいため、防火処理が必要です。また、環境負荷についても考慮する必要があります。

硬質ウレタンフォーム(発泡プラスチック系

硬質ウレタンフォーム
(参考)アイシーケイ株式会社 HPより
  1. 気孔率が高く、断熱性能が優れている:硬質ウレタンフォームは、気泡が細かく均等に分布しているため、気孔率が非常に高くなっています。そのため、優れた断熱性能を発揮します。また、この気泡構造は、軽量化にも繋がります。
  2. 耐圧強度が高く、強度がある:硬質ウレタンフォームは、密度が高く、耐圧強度が非常に高いため、高い強度を持っています。これにより、床や壁、天井などの建築物の構造材として使用されることがあります。
  3. 耐久性が高く、長寿命:硬質ウレタンフォームは、耐候性に優れ、腐食に強く、長期間使用することができます。
  4. 防音性能が高い:硬質ウレタンフォームは、音を吸収し、反射を防ぐため、防音性能が優れています。
  5. 施工性が高い:硬質ウレタンフォームは、施工が簡単で、任意の形状にカットしたり、加工したりすることができます。また、吹付法による施工では、空気や水の侵入を防ぐことができ、密着性が高いため、高い断熱性能を発揮することができます。
  6. 防火処理が必要:硬質ウレタンフォームは、燃えやすく、防火処理が必要です。防火性能の高いタイプもありますが、注意が必要です。

以上のように、硬質ウレタンフォームは、優れた断熱性能や強度、耐久性、防音性能、施工性を持ち、様々な用途に使われています。しかし、燃えやすいため、適切な防火処理が必要です。また、製造過程において発生するVOC(揮発性有機化合物)による環境汚染にも注意が必要です。

フェノールフォーム(発泡プラスチック系

フェノバボード
(参考)フクビ化学工業株式会社 HPより
  1. 優れた断熱性能:フェノールフォームは、微細な気泡構造を持っており、気孔率が高く、断熱性能が非常に高い特徴があります。また、低温下での断熱性能が良好であり、高温にも強く、長期間にわたって高い断熱性能を維持することができます。
  2. 耐火性に優れている:フェノールフォームは、独特の樹脂構造を持っており、高温下でも形状を保ち、低燃性・自己消火性に優れています。また、火災時には煙や有害なガスを発生させないため、安全性も高いとされています。
  3. 軽量で強度がある:フェノールフォームは、軽量でありながら、強度が高く、構造用途や船舶の断熱材、家具、電気機器など幅広い用途に使用されています。
  4. 防湿性に優れている:フェノールフォームは、水分をほとんど吸収しないため、湿度の高い場所でも長期間使用することができます。また、抗菌性にも優れているため、清潔性にも配慮された製品が多いです。
  5. 耐薬品性に優れている:フェノールフォームは、多くの化学薬品に対して耐性があり、薬品タンクやパイプライン、防護衣などの用途に適しています。

以上のように、フェノールフォームは、断熱性能、耐火性、軽量性、防湿性、耐薬品性など、優れた特性を持っています。ただし、製造過程において発生するVOC(揮発性有機化合物)による環境汚染に注意が必要です。また、フェノールフォームは、製品によっては価格が高いこともあるため、コスト面での検討も必要です。

断熱材の熱伝導率一覧表

断熱材熱伝導率断熱性能
グラスウール0.031~0.050☆☆☆
ロックウール0.034~0.045☆☆☆
セルロースファイバー0.038~0.040☆☆☆
インシュレーションボード0.040〜0.052☆☆☆
羊毛(ウールブレス)0.039~0.049☆☆☆☆
炭化コルク0.037~0.045☆☆☆☆
ポリエチレンフォーム0.034〜0.042☆☆☆☆
吹き付け硬質ウレタンフォーム0.034〜0.040☆☆☆☆
ポリスチレンフォーム(ビーズ法)0.034~0.041☆☆☆☆
ポリスチレンフォーム(押出法)0.022~0.040☆☆☆☆
硬質ウレタンフォーム0.023~0.029☆☆☆☆
フェノールフォーム0.018〜0.036☆☆☆☆☆
『長期優良認定等に関わる技術的審査マニュアルより抜粋』

まとめ

暖炉

家の断熱材には多くの種類があります。

それぞれの断熱材には特徴やメリット・デメリットがあり、使用する場所や目的によって最適なものが異なります。

断熱材の種類を理解し、適切な選択をすることで、快適な住環境の実現や省エネ効果の向上につながることが期待できます。

本記事が、最後まで読んでくださった方の家づくりに少しでもお役に立てたら幸いです。

暖かい住宅の室内

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